第12話 リーダーがすべき物事の捉え方
「同僚が嘘を言って困っています。」先日相談に来られたエリート金融マンAさん。
聞けば同僚のMさんが物事を大げさに上司に伝え、共同責任を取らされているとのこと。
顧客からの単なる問い合わせをクレームとして記録したり、書類に誤字が見つかると始めからやり直すと報告したり、その結果Aさんも実務作業を負担させられているという。
あなたがAさんだったらどうしますか?
Mさんにとっては問い合わせがクレーム、ミスは始めからやり直すものと理解されているのです。Mさんにとってはそれが彼の世界であり正しい認識なのです。
人は物事を各自のフィルターを通して理解します。
ではこのフィルターとは何か?
人は生まれてからいろいろな経験を積み重ね、その都度その都度、その経験に意味付けをしています。自分自身の経験に加え、他人の経験を見たり、親、友人、先生、テレビなどのマスコミの影響を受け、知らず知らずに信念・価値観を作っているのです。
Mさんの場合、過去に顧客の問い合わせが会話の途中クレームに変わり顧客に激高されるというショッキングな出来事があったのかもしれませんし、入社直後の上司から「お客様からの問い合わせはクレームと思って対応するように。」と指導を受けたのかもしれません。
それらの経験によりMさんのなかでは顧客からの問い合わせはクレームであるというフィルターが着くようになったのです。
あなたがAさんであったならMさんはそのようなフィルターを通して物事を見たり、理解したりしているだけだと認識し、事実を客観的に上司に伝えるだけでよいのです。仮にMさんにとっての真実である問い合わせはクレームという理解を否定してもMさんの理解を変わることはないでしょう。
全ての人がこの信念・価値観というフィルターを通して物事を捉えています。そのフィルターに良い、悪い、正しい、間違っているはありません。しかし、この信念・価値観というフィルターを通さずに物事を見て、聞いて、理解することは可能なのです。
そしてそれは上司である社長、部長そしてあなたには必須の技術です。
ではどのようにして可能にするのか?
その方法は弊社のコンサルティングにて。
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