第24話 本当のコミュニケーション-部下の状態を知るマジックワードとは?
「僕が話しかけるとうちの社員が、またか?という顔をするんですよね。
『元気か?』『儲かってるか?』『家族サービスしてるか?』
と気を使っているんですけどね、、、」
社員との会話にほとほと疲れ切ったご様子のオフィス家具製造会社のK社長、万策尽きてのご相談。
「K社長、なぜ社員に声をかけるのですか?」
「だってコミュニケーションをとるのは社長として当たり前の任務ですよ。部下たちがどうなっているかも知りたいし。」
部下たちはどうなっているか知りたい、社長として極めてまっとうな関心。
部下である社員たちはどうなっているのか?に対し、彼らは社長の想像を超えた、いかような状態にもありうるということ。
質問には答えがイエス・ノーとなるクローズドクエスチョンとイエス・ノーでは答えられないオープンクエスチョンがあります。
いかようにもなっている社員の状態にはオープンクエスチョンを使うべきなのにK社長は「元気か?」「儲かっているか?」「家族サービスしてるか?」とすべてクローズドクエスチョンを使ってしまっていたのです。
しかもそれらは「人は元気であることがよい」「企業は儲かってなければいけない」「家族サービスはしなければならない」といった経営者としてもっともらしい信念に強く基づいたもの。
これを毎日問い続けられれば社員も「そんなこと言われなくても分かってますよ。社長。」と辟易するでしょう。
部下の本当の状態を知りたければ部下が自由にその胸の内を開けられるオープンクエスチョンを使わなくてはいけません。
ではどのようなオープンクエスチョンを使うのか?
その究極が
「〇〇さん、どうですか?」
です。
この魔法の言葉
「どう?」
により、初めて社員は自由に好きなことを語ることができるようになるのです。
「最近彼女が出来て人生バラ色です。」
「部門収益率が低下してしまって」
「家族で旅行してリラックスできました。」
魔法の言葉「どう?」は他人にその状態を自由に語らせるのはもとより、その人が
視覚言語
聴覚言語
身体感覚言語
のどれを今その瞬間に使っているのかも追加情報として教えてくれます。
この追加情報をつぎのコミュニケーションにつなげる。
「バラ色とは何が見える?」
「何%低下したの?」
「リラックスできた。それを聞いてほっとしたよ。」
あなたはリーダー、まず部下の状態を知るべき、その後で自分たちが向かう方向を示すべき。
それが会社、チーム、コミュニティ、社会を引っ張る真のリーダーがまずすべきことです。
ではクローズドクエスチョンはいつ使うのか?
正解は弊社コンサルティングにて。