第28話 無意識のコミュニケーション-営業先で褒められた時の第一声 

想像してください。

あなたはラーメン店店主です。

長年の修行を経て念願の出店。

いくつもの経験により培われたレシピを実行すべく、全国各地から選りすぐりの材料を調達。

何時間も鍋の前につきっきりで作られたスープに最高のタイミングで麺を投入。

チャーシュー、メンマ、味玉を綺麗に並べ客前へ。

お客さんは終始いかにもという笑顔を浮かべながら一滴残さず完食。

お客さんは席を立ち去り際に一言

「ごちそうさま。おいしかったです。」

さて、あなたならどう答えますか?

「ありがとうございます。」

ほとんどの方はこう答えるでしょう。

翻ってあなたは営業先の社長から言われます

「あなたはいい仕事するね。」

「よく気が利くね。」

「出世して良かったね。」

いま、あなたは何と答えましたか?心の中でどう囁きましたか?

ラーメン店店主のように素直に相手の誉め言葉を即座に受け入れられましたか?

私が見てきた多くの営業マンたちは何のためらいもなく

「いえいえ」や「とんでもないです」

を自動的に発していました。

ラーメン店店主であるあなたと営業マンであるあなたの違いはどこにあるのでしょうか。

それはズバリ、当事者意識の差です。

ラーメン店店主は客の誉め言葉を素直に受け入れ、会話の流れをスムーズにしたうえで、お客のリピートに繋げようとしているのです。

あなたの「おいしい」に対しラーメン店店主から「いえいえ。」「とんでもないです。」と切り返されたらあなたはどう感じますか?その店にもう一度行きたいですか?

「いえいえ」と謙虚をふるまうことで何を得ているのですか?

謙虚に振舞っても給料は減らないでしょう。でもそれはその地位に甘えているだけとも言えます。

仮にあなたが社長で自ら営業して取引を獲得したら「いえいえ」とは言わないですよね。

現場レベルの営業も同じです。

会話の相手であるお客さんから褒められたまず受け入れましょう。

「ありがとうございます。」

相手の言葉を受け入れることは相手の世界に入ることです。

会話の流れも遮られずその瞬間にラポールも形成される。(バックトラッキングによるラポールについては→

第6話 | コミュニケーションコンサルティング (com-cons.com)

そしてそれにより両者の意識は未来へと向けられるのです。

「今度はもっと良い仕事します」でもいいし

「もっともっと出世できるように今後も頑張ります。」でもいいのです。

それが営業としての当事者意識であり、あなたを真のリーダーへと導きます。

弊社は無意識に甘えているあなたを変えるサポートをします。