第29話 リーダーのコミュニケーション-多くの人を惹きつける言葉使いの大原則 

「商品のプレゼンテーションを終えたとき顧客が何を考えているのかいつも全然分からないです。市原さん、顧客を判断する良い解決方法はありませんか?」

金融系ソフトのIT会社を営むYさんからのご相談です。

この質問にあなたはどう答えますか?

顧客から「う~ん、なるほど。」のつぶやきが出ているかどうか。

顧客の顔を見て納得しているかどうか。

顧客が身を乗り出して聞いているかどうか。

顧客の言語、非言語から顧客が説明を理解し、納得したかを判断する。

コミュニケーションが論じられる際のもっともらしい答えではあります。

弊社コミュニケーションコンサルティングの回答はそこにとどまりません。

そもそもY社長が無意識にこのような言葉使いをしていることに問題があります。

ではY社長の発言でどこが問題なのか?

問題は「顧客が何を考えている」の「考えている」にあります。

確かにY社長のプレゼンテーションを聞いて、考察したり分析したりする顧客もいるでしょう(聴覚、分析優位の顧客)。しかし、商品のプレゼンテーションを映像にして捉える顧客もいますし(視覚優位の顧客)、腹落ちするかどうかで納得感を得る顧客もいます(身体感覚優位の顧客)。

つまり、プレゼンテーションを聞いて顧客はその内容に考察を加えるものであると決めているY社長の思い込みとそれを受けての無意識のうちの言葉使いが問題だったのです。

Y社長がその後に発した「判断する良い解決方法」も聴覚・分析言語であり、ここにも聴覚優位に偏りが見られるのです。

人間は外部の情報を五感を通じて認知しています。(ご参照:コラム17話 五感に合わせたセールス法 →

  第17話 コミュニケーションコンサルティング | コミュニケーションコンサルティング (com-cons.com)

視覚、聴覚、身体感覚を通し、それを言葉に変換し認知するのです。

新幹線の窓越しから富士山が見えた時、

「きれいだな~」と視覚が優位になる人もいれば、

「これが標高3,776mか」と聴覚(分析)が優位になる人もいます。それに加え

「頂上は寒そうだな~」と身体感覚が優位になる人もいるのです。

人の数だけ世界があります。(ご参照:弊社代表メッセージ 中段【人の数だけ世界がある】→ 初めての方へ | コミュニケーションコンサルティング (com-cons.com)

その大前提を抜きにして他人との真のコミュニケーションは成り立ちません。

社員の運命を握り、社会を引っ張るリーダーであれば他人の世界を知り、その世界を共有し、体感すべきなのはなおさら。視覚、聴覚、身体感覚を無意識でなく意識してバランスよく使うのが多くの人の世界を知るための唯一無二の方法です。

弊社コンサルティングを通じ、多くのリーダーが自らの使う言葉の偏りを知り、視覚、聴覚、身体感覚をバランス良く駆使出来るようになっています。

言葉が豊かであればあるほど人生は豊かなものになります。

自らの人生を豊かにし、輝きに満ち豊潤で安らぎあふれる社会を実現する。

アフターコロナにおけるリーダーの役割です。

今がその準備の時です。