第32話 セールスはコミュニケーション‐顧客に合わせた言葉選び

「お客様のどこを見れば良いか分からないんです。お客様に何を話しかければ良いかなんて先の先。ここだけの話、リーダーを任せられているのに毎日が出たとこ勝負の連続です。何か良いアドバイスをください。」

ハイセンスなスーツとワイシャツを専門とする販売店でセールスリーダーを任せられているSさんからの切実なご相談です。

「ところでSさんのお店にはどのようなお客様がいらっしゃるんですか?」

「うちは店頭に多種多様なビジネスシャツを並べ、入り易さを強調し、奥のスーツ売り場へ誘導する店作りなんです。ワイシャツだけでもいろいろなお客様がいらっしゃいます。」

「いろいろとは?」

「いろんなものを次から次へと見比べる方、

商品タグをじっくり見てそれらを比べる方、

襟元あるいは袖口を触られる方、

の3つのパターンに大きく分けられます。」

「Sさん、とても良く見分けられているじゃないですか?」

「そうなんですか?でもそれで何を話しかけていいのかがさっぱり…」

いまさらですが、セールスはコミュニケーションです。

その際、まずすべきは

相手をよく見ること、そして観ることです。(第18話「見るそして観る。-営業マンが営業でまずすべきこと-」→ 第18話 コミュニケーションコンサルティング | コミュニケーションコンサルティング (com-cons.com)

これをせずにコミュニケーションの第一歩である相手の世界へ入ることはできません。

Sさんは顧客を的確にパターン化することは出来ており、第一関門はクリア―しています。

第一関門クリア―といったのは、人は外部の情報を視覚、聴覚、身体感覚を通じ、それぞれを表す言葉を用い自分の身体に落とし込んでいるからです。

我々はこれらの視覚、聴覚、身体感覚のいずれかを無意識に外界を認知する優位なシステムとして生活しています。

・視覚が優位な人は「見える」「〇〇色」という言葉をよく使い、視線がいろいろなところに飛びます。

・聴覚優位な人は「静か」「がーがー」など音を表す言葉を使い、また音の代替である言葉の意味を大切にし論理的で機能面を重視しがち。

・身体感覚優位な人は「感じる」「すべすべ」などの言葉を使い、相手の言葉を飲み込むように聞き、反応もゆっくりです。

これは癖のようなもので、どの感覚優位が良い、悪いではありません。

世の中にはいろいろなタイプの人がおり、相手のタイプに合わせれば良いだけです。

Sさんの「観察」結果

「いろんなものを次から次へ見比べる方、商品タグをじっくり見てそれらを比べる方、襟元あるいは袖口を触られる方、の3つのパターンに分けられます。」

は完璧に顧客の視覚、聴覚、身体感覚を識別しているのです。

・次から次へ見比べる方→視覚優位

・商品タグをじっくり見てそれらを比べる方→聴覚優位(商品タグは文字情報の宝庫です)

・襟元あるいは袖口を触られる方→身体感覚優位

では次の関門は?

それぞれのお客様の優位感覚に合った言葉を使いセールスするということ。

それが出来れば顧客と同じ世界を共有し、顧客の心をぐっと引きつけることになるでしょう。

「Sさん、次から次へ見比べる方にはどういう言葉でどういうセールスをしますか?」

「次から次へ見比べる方は視覚優位の状態。シャツを並べてそれぞれのシャツをお召しになられた時、どのように目に映るかを話してみたいです。その際、お客様が選んでないなかにお客様のイメージに合いそうだと思う色があれば目利きとして勇気を出して見せてみます。」

「いいですね。ぜひやってみてください。」

次はあなたの番です。

・商品タグをじっくり見てそれらを比べる方

・襟元あるいは袖口を触られる方

にはどういう言葉でどういうセールスをしますか?

正解は弊社コンサルティングにて。